お役所は間違えるな
2014 年 11 月 12 日 水曜日 投稿者:mituoka
10月24日
私が原告の訴訟代理人と務めた裁判の判決が言渡された
おかげさまで原告の全面勝訴
数日後、判決書の正本が送られてきたのだが、今日になって裁判所の書記官から電話が入った
書記官のミスで判決書における原告の表記が誤っていたので更生決定を出したい、とのこと
それはそれで結構だが、そこから先が聞き捨てならない
「つきましては更生決定書を原告被告双方に送達しなきゃいけないので切手2,144円が必要になります」
「はぁ、そうですか。それで?」
「合計2,144円分の切手を裁判所まで送ってください」
「間違ったのはそちらなんでしょ?」
「はい、そのとおりです」
「それならば、そちらで負担するのが当然ですよね」
「先生のおっしゃっることは重々承知できますが、こうした場合に郵送料を裁判所が負担する旨の規程がないので・・・」
「ほう、それではこうした場合に郵送料を原告が負担する旨の規定はあるんですか?」
「・・・・ございません」
「余分な出費をするのは僕じゃなくて原告です。僕は原告にどう説明したらいいんですか?」
何百件を超える裁判を経験してきた
ホントのことを言えば、こうした場合、なんだかんだ抗議したところで裁判所は一円たりとも出捐しないことなど知っている
でも、原告にとっては初めての経験
世間一般の常識からして、とても納得のいく説明ではないだろう
「大変申し訳ございません。原告さんになんとかご理解いただくようにお伝えくださいませんか」
「仕方ありません、いいでしょう。でも、原告が納得しないときは、直接あなたが原告に謝ってくださいね」
「わかりました」
人間、誰しも間違いはある
心からの謝罪や損害賠償することで許される場合も多い
しかし、自分の過ちを自分で尻拭いできないんなら「絶対に間違えるな!」と言いたい