利益相反の議事録に印鑑証明が添付できない事例(不動産登記)

2016 年 1 月 29 日 金曜日 投稿者:mituoka

最近直面した、やや厄介な事例について簡単に報告します。

宗教法人Aの所有する土地に、借地権者を社会福祉法人Bとする賃借権を設定登記について。ちなみに賃貸借契約日は平成15年4月1日でした。

契約時において、Aの代表役員と、Bの代表理事が同一人物だったために(利益相反)、平成15年2月24日Bの理事会において、当該契約締結のため「特別代理人」が選任されました。

このようなケースにおいて、当該賃貸借設定契約登記を申請するには、原則として、上記理事会議事録(各理事の押印した印鑑につき、市区町村長発行の印鑑証明書付)を添付情報として提供しなければなりませんが、現在、これに記名押印した3名の理事(甲・乙・丙)のうち、甲と乙については印鑑証明書を容易に取得することができない状態でした(甲乙ともすでに理事を退任して遠方に居住しているようで連絡を取ることができない)。

そこで、この理事会議事録に、現在の理事長の「この理事会は本議事録記載のとおり真正に成立したことに相違ありません」という奥書(理事長の印鑑につき、法務局発行の印鑑証明書を添付)を施すことで代替し、当該登記申請を行ったところ、先日、無事に登記が完了しました。

 

以上、サーっと書いてみたので、わかりにくい部分もあるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

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