心優しい警察職員

2009 年 10 月 7 日 水曜日 投稿者:mituoka

 拾得物として預かった迷い猫を故意に逃がしたとして、兵庫県尼崎市内の警察署会計課に勤務する30歳代の男性職員が、県警から所属長訓戒の処分を受けた。職員は「飼い主が見つからないと処分されてしまいかわいそう。猫の命を助けたかった」と釈明。逃がした翌日に飼い主が現れたが、猫は見つからないままという。県警によると、男児(9)が4月8日、同市内で首輪の付いた猫を拾い、交番に届けた。連絡を受けた職員は「飼い主が数日間、見つからなければ、動物愛護センターで処分されてしまう。猫を逃がせば家に帰るはず」と考え、交番の警官に対し、猫を拾われた場所に戻すよう指示。拾得の経緯を記した書類も破棄したとされる。ところが、翌9日に飼い主が「猫を捜している」と交番を訪れ、猫が逃がされていたことがわかった。警察署は猫のポスターを作って近所に配るなどして捜したが、現在も行方は分からない。県警監察官室は「猫の命を救いたいとはいえ、不適切。飼い主のことを考えて慎重に扱うべきだった」としている(読売新聞)

 いろいろな意見があるだろう。しかし、なんとも切ない話。心優しい職員が訓戒処分に。逃がしたのが届けられた翌日というのはたしかに早過ぎた。慎重さに欠けた部分もある。事実として猫は行方不明になった。しかし、飼い主のことを考えた扱いも大切だが、何よりも猫の命を尊重した処理は酌量の余地もあるだろうに。猫は「拾得物」かもしれぬが本来は確固たる生命体だ。飼い主はきっとその心遣いを責めることはできないのではないだろうか。ともあれ、猫が早く見つかることを祈ります。

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