オグリがいたからこそ

2010 年 7 月 7 日 水曜日 投稿者:mituoka

 JRAは、今度の土曜日の全メインレースに「オグリキャップ追悼競争」と銘打つらしいです。

 また、全国各地でオグリの献花台が設けられ、訪れる人々は絶えません。

 有馬記念での劇的復活を通じて、オグリキャップは、たくさんの人間を励ましてくれました。

 冷静な予想家たちから切り捨てられた「かつての英雄」が、絶望の淵に立っていた「老兵」が、歯を食いしばって勝ち取った栄冠。

 自殺を考えていた若者は「また頑張ってみよう」と思いとどまったことでしょう。

 落ち込んでいた浪人生は「よし、来年も受験しよう」と机に向かったと思います。

 オグリキャップは、多くの人間を、「もう一度」と奮い立たせてくれました。

 オグリのラストランから3ヶ月後、私は大学から除籍処分を受け、東京でフリーター生活を送ることになってしまいました。

 何の目標も見つけることができず、将来に不安を感じ始めました。

 毎朝、オグリの有馬記念のビデオを見てからアルバイトに向かいました。

 諦めちゃいけない、とオグリが励ましてくれている気がしました。

 その年の夏には、オグリから暑中見舞いが届きました。

 CD 「オグリキャップForever」を購入した特典です。

 「P.S.元気です。オグリキャップ」という短い挨拶文とともに、牧草を食むオグリの写真がハガキ一面に印刷されていました。

 バカらしい、と思われるでしょうが、私にとっては効果てきめんのビタミン剤!

 私は一念発起し、学歴に関係なく受験できる司法書士試験を受けてみようと決めました。

 父が司法書士だったとはいえ、それがどんな職業かさえ知らなかったし、法律など学んだこともなく、加えて元来勉強嫌いの私にとっては、とても難しい試験でしたが、毎年諦めず受け続け、7回目の受験でようやく合格できました。

 オグリの存在がなかったら、きっと私は途中で投げ出していたと思います。

 

 「今でもあなたが大好き!

 2年前にオグリキャップが東京競馬場に里帰りした際に、パドックに貼られていた横断幕の言葉です。

 この言葉が、オグリ・ファン全員の気持ちを端的に表しています。

 私たちは、これからも、ずっと、オグリキャップが大好きです。

コメント / トラックバック 4 件

  1. ヤマト より:

    >間もなく、私は一念発起し、学歴に関係なく受験できる司法書士試験を受けて>みようと決めました。
    そうだったんですか、なんだかドラマチックですね(^^)
    オグリの経歴もドラマがたくさんありますが、ここではかききれません

  2. ヤマト より:

    >間もなく、私は一念発起し、学歴に関係なく受験できる司法書士試験を受けて>みようと決めました。
    そうだったんですか、なんだかドラマチックですね(^^)
    オグリの経歴もドラマがたくさんありますが、ここでは書ききれません(^^;
    今週のオグリ追憶レースにギンゲイが出ます。母父オグリの頭数を考えたら
    奇蹟的です、しかも4枠8番。

  3. mitsuoka より:

    ヤマトさん

    またまたコメントをありがとうございます。

    ギンゲイについてのご報告を読んで、涙が出てきました・・・。

    毎週のように「週刊gallop」で、出走するかチェックしていたのですが、今週は見過ごしたか、まったく気づきませんでした。

    4枠8番ですか・・・。

    ギンゲイの最近のレースぶりから見て、準オープンでも大崩れはしないように思いますし、前走と同様、馬場が渋るでしょうから、20年ぶりの奇跡が起こる期待を持ちます。

    すごいですね、まったく・・・・

    オグリキャップは最後の最後までドラマチックな演出を用意してくれていたのですね。

    明日のことを考えると、胸が締め付けられそうです。

    一生懸命応援しましょう!

    三岡

  4. mitsuoka より:

    ヤマトさん

    ギンゲイ、14着でしたね。

    レースの数時間前まで1番人気を保っていました。
    みんな、私たちと同様、夢を持っていたのですね。

    私は、20年前の有馬と同じく、8番の単・複と、枠番3-4を買いました。

    ギンゲイは、行きっぷりが今までになく悪い感じがしました。
    最後の直線も、ちょっと他の馬が壁になって追えないようなところもあった気がします。

    しかし、それらがなかったとしても、やはり勝ち負けは難しかったように思います。
    これが準オープンのレベルの高さなのでしょう。

    準オープンの流れに慣れて、いつの日か、堂々たるオープン馬になってくれることを期待しましょう。

    でも、ギンゲイがオグリ追悼レースを盛り上げてくれたのは間違いありません。

    それからアイちゃん、今日届いたローレルの機関紙によると、屈腱炎らしいですね・・・
    今後について、関係者で協議中とのこと。
    引退、ということになるのでしょうか。
    なんとか繁殖に上げてもらいたいものですね。

    三岡

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