被災を乗り越えた「岩手の怪物」が死亡
2012 年 3 月 7 日 水曜日 投稿者:mituokaまた競馬の話です(・・・ペコリ)
90年代前半に岩手競馬で大活躍したトウケイニセイが死亡しました
通算成績43戦39勝
連続連体41戦は不滅の日本記録です(連体とは2着以内に入ること)
その記録が遂にストップした95年のマイルCS南部杯
トウケイニセイは3着に敗れるわけですが(1着はライブリマウント)、
水沢競馬場は、異様な静寂に包まれたらしいです
あのときトウケイニセイは9歳、ライブリマウントは5歳
サラブレッドの競争能力は一般的に4~6歳が最盛期です
年齢的なハンデ差は承知の上でも、地元ファンはニセイを信じていたのでしょう
中央競馬でいえばシンザンのような、神格化された存在だったのだと思います
競走馬を引退後、種牡馬となったトウケイニセイは2004年に種牡馬登録を抹消
昨年3月、東日本大震災で馬主が被災し飼育が困難になるも、
有志が「トウケイニセイ基金」を立ち上げ、トウケイニセイは無事に余生を過ごしていたとのこと
文字通りの「弱肉強食」なサラブレッド社会において、彼はとても幸せな馬だったとも言えましょう
80年代後半から90年代にかけて、岩手競馬は名馬の宝庫でした
スイフトセイダイ、グレートホープ、モリユウプリンス
そしてトウケイニセイ
豪華過ぎる彼らの名を挙げていると、溜息が出てきます
そして過ぎ去った、二度と帰らぬ青春時代へのノスタルジアも・・・
いまのように中央競馬との交流が盛んな時代に生まれていたら、
彼らはもっと注目を浴びていたはずです