区役所から相談を受けた

2012 年 5 月 30 日 水曜日 投稿者:mituoka
国民健康保険法(第110条)
 保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、2年を経過したときは、時効によつて消滅する。
 
 
 「東京の 〇〇区役所からお電話です」 という事務員の言葉
 
 「〇〇区役所? はて、なんだっけ?」 少し戸惑いながら受話器を取った
 
 「〇〇区役所の△△と申します。無料電話相談を受けられると聞いてお電話しましたが、よろしいですか?
 
 「もちろんお受けします。どんな内容ですか?
 
 以下は△△さんからお聞きした事実である
 
 〇〇区民のAさんは、ある病院で診療を受けた。保険証を携帯していなかったので、止むを得ず診療費の全額を自腹で支払った。その後、〇〇区役所の国民健康保険窓口で診療費の還付請求を申請し、支払った診療費のうち7割が払い戻されることになった。
 しかし、その数日後、払い戻しを受けないうちにAさんは刑事事件を起こし刑務所に約3年間服役。服役を終えたAさんは再び〇〇区役所を訪ね、7割返還を要求した。
 
 「法律110条からすると、区役所の7割返還義務はすでに消滅したように思うのですが、いかがですか?
 
 なにも、〇〇区役所(△△さん)は、
 
  『Aさんにお金を支払いたくない』  というわけではない
 
 むしろ、
 
 「生活が苦しいAさんに少しでも払い戻してあげたい」 
 
 「刑務所に入っていた期間、時効進行が中断するような法律や判例はないのですか?
 
 残念ながら、そのような法律等は存在しない
 
 結論として、Aさんは払い戻しを受けられない
 
 「そうですか・・わかりました。そのように処理します
 
 Aさんにとっても、△△さんにとっても残念な回答で、
 
 私も残念
 
 せめて、円滑な行政運営に一役買ったと思うしかないのか・・・
 
 
 
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