困っていない
2013 年 9 月 6 日 金曜日 投稿者:mituoka大手消費者金融〇☓社から、電話が入った。
「すぐに支払うから、100万円で和解してくれ」
遅延利息も含めて160万円余の過払い金返還請求をしている事件だ。
「無理です」と回答。
「どうして?早期に解決をすれば、依頼者も喜ばれるでしょう?」
「数カ月かかってもいいから、満額を取り戻すことが依頼人の意志です」
依頼人は〇☓社に対し、とっくの昔に完済している。
現在は、さして生活に困っていない。
急いで安価で妥協する必要はない。
すると、次のような反論を受けた。
「本来の債務整理の趣旨とはかけ離れている!困っている人を助けるのが債務整理でしょう?困っていない人を助ける必要はない。過払い金の返還に追われ困っているのはこっちですよ!助けると思って100万円で和解してください!」
シニカルなジョークかとも思ったが、どうやら担当者は本気らしい。
〇☓社よりも困っているのはきっと僕だ。
黙って受話器を置いた。
そして僕は途方に暮れた。