三島簡易裁判所にて なかなかの舌戦
2009 年 12 月 3 日 木曜日 投稿者:mituoka今日は朝から曇り空。三島簡易裁判所へ向かう途中に雨が降り始めた。沼津あたりでは結構な本降りに。雨を予期していなかった私は途中、ビニール傘を購入。数百円で「安心」を買えるなら安いもの。
さて三島簡易裁判所に到着。例によって外観を写真撮影。どうして法廷内を撮ってこないんだ?という質問をいただいたこともありますがどこの裁判所でも館内は一切撮影禁止になっておりますのであしからず。
私の出番のひとつ前の事件。原告代理人は弁護士、被告代理人も弁護士。いわゆる過払い事件である。いくつか論点があったが、一番興味深かった(面白かった)やりとりを以下に紹介する。原告は10年ぐらい前に被告(大手信販会社)と契約して借入を開始。原告は通称(いわば偽名)で契約していた。この裁判は「本名」で提訴したらしい。
被告代理人弁護士
「原告と○×さん(通称)とが同一人物である証拠を出してください」
原告代理人弁護士
「証拠など出さない。証明責任はそちら側にある」
被告側
「どうしてですか?偽名を使ったのは被告です」
原告側
「これまでいくらでも本人確認のチャンスはあったはずだ。本人確認義務を怠ったほうが悪い」
被告側
「本人確認法の施行はたしか平成15年です」
原告側
「平成15年以降も何度も取引きしていたじゃないか」
被告側
「取引といったってカードを使っての取引だから、本人確認なんて不可能です。こちらとしては二重払いの危険性があるんですよ。しっかりした証拠を出していただければこちらも過払い金を支払います」
原告側
「出すつもりはない」
原告側弁護士は貫禄のあるベテランという感じ。強面でちょっと近づきがたい雰囲気というか威厳がある。裁判長もやりづらそうだ。
裁判長
「先生、生意気言うようで大変恐縮ですが、被告側の言うとおりに証拠を出していただけませんか?」
丁重すぎるぐらい丁重に話しかけていたのが新鮮だった。
裁判長の熱意にほだされ(?)、原告側弁護士は次回までに証拠提出をすることを渋々承諾。
原告側弁護士は最後に
「和解しようと思っていたが何やかんや言われてその気が失せた」
とおっしゃっていた。
私の裁判は次回の期日を決めただけで簡単に終了しました。