アナウンサーをも突き動かす馬 オグリキャップ
2010 年 7 月 9 日 金曜日 投稿者:mituokaオグリキャップといえば、出走したレースにおける名実況がたくさん残っていることでも有名です。
89年ジャパンカップでの大川和彦アナ(フジテレビ)
「オグリ!オグリ!オグリキャップ頑張れ!オグリキャップ頑張れ!」
90年宝塚記念での杉本清アナ(関西テレビ)
「オグリ、ピンチ!オグリ負けるな!」
90年有馬記念での白川次郎アナ(ラジオたんぱ)
「さぁ頑張るぞ!オグリキャップ」
以上の3つはとても有名です。
公正な立場で実況しなければいけないアナウンサーが、ついつい肩入れしたくなるほど、オグリキャップの走りは魅力的でした。
あまり知られていないのですが、NHK藤井康生アナの実況(90年有馬記念)も、私にはとても印象深いです。
以下は私の記憶による実況の再現です。間違いがあったらご容赦ください。
第3コーナーから最終第4コーナーにかけて、オグリがスッと先頭集団に取り付いて行ったとき、
「いよいよ武豊が 最後のドラマ、最後のドラマを作りにいった!」
鳥肌が立ちました。
ある外科医さんがブログで、この実況について、 「よくあそこまで言い切ったものだ」 と書かれていましたが、私も同感です。
藤井アナは、ここ数戦とは違うオグリの動きを見て、奇跡が起こる気配を察したのでしょう。
ゴールまであと200Mあたりで
「オグリキャップが先頭だ!これが最後のターフだ!オグリキャップ勝つか!」
ゴールしたときには
「オグリキャップが勝ったぁ~!」と絶叫。
NHKのHP内で藤井アナは、〈アナウンサーになって印象に残っている仕事〉として「オグリキャップ最後の有馬記念」と書いています。
余談ですが、この有馬記念の少し前に、「ロッキー5 最後のドラマ」という映画が日本で封切られたばかりでした。
藤井アナはオグリ・ファンでもあり、ロッキーのファンでもあったのでは?
記憶に残る実況の数々は、名馬オグリキャップが、名アナウンサーたちの心を突き動かした結果、生まれたのだと思います。