‘オグリキャップ・ミンナノアイドル他’ カテゴリーのアーカイブ

帝王賞回顧

2012 年 7 月 2 日 月曜日 投稿者:mituoka

 6月27日グリーンチャンネルで生放送された第35回帝王賞(G1大井・ダート2000メートル) は、ゴルトブリッツの圧勝だった。早めに仕掛けた川田騎手の好騎乗が光ったが、5歳になって初めてビッグタイトルを手にしたゴルトブリッツの成長力にも驚かされた。

 彼の血統が面白い。

[父はスペシャルウィーク]
 スペシャルウィークの代表産駒は何と言っても、シーザリオ・ブエナビスタという強豪牝馬たちで、もちろんタイトルは芝のビッグレースばかり。ゴルトブリッツが初めての牡馬、そして初めての「砂」のG1ホースとなった。
 しかし、ゴルトブリッツには父スペシャルウィークの母方の祖父にマルゼンスキー、母の父にシーキングザゴールドらが入っているので、ダート王の資質は十分といえよう。

[母はレディブロンド]
 レディブロンドはディープインパクトの姉で、5歳という高齢でデビュー。しかも、いきなり1000万特別のTVh杯挑戦という変わり種。それを勝利(!)したのを皮切りに、僅か数カ月の間に5連勝。 無傷でスプリンターズS(G1)に挑戦するも、デュランダルの4着に敗れ、そのまま引退。現役期間はわずか半年。
 スプリント戦ばかりを、風のように走り去っていった競走生活は、レディブロンドの母の名、ウィンド・イン・ハー・ヘア(Wind in her hair)を連想させる。

[ゴルトブリッツの今後]
 年齢的にも上がり目のないエスポアールシチ―(2着)との勝負付けは済んだ。今後はスマートファルコン・トランセンドらとの王者決定戦が待っている。血統面からまだまだ成長が見込め、両馬との力関係も逆転するかもしれない。それは年末のジャパンカップだ。

第18回・帝王賞の覇者ライブリマウントと私

 
 
 

凱旋門が楽しみ

2012 年 6 月 25 日 月曜日 投稿者:mituoka

 宝塚記念

 テレビに映った、

 馬群を割いて4コーナーを回ってくる闘志溢れる姿に鳥肌が立った

 「今日は違うぞ」

 多くのファンがオルフェーヴルの復活を予感したはずだ

 ただ一頭、上がり3ハロンを34秒台で駆けた爆発力は

 やはり怪物、やはり名馬のそれだった

 そして相当なプレッシャーを感じていたはずの池添騎手も、

 見事に重責を果たした

 不振が続く馬へのカンフル剤として騎手は、

 極端な戦法(例えば大逃げなど)を仕掛けることも少なくないが、

 池添騎手はオルフェーヴルを信じて、いつもの「後方待機」で望んだ

 この馬にはこの騎手しかいない

 凱旋門賞でも、(外国人騎手ではなく)ぜひ池添騎手を乗せてあげてほしい

 さあ、秋が楽しみだ

責任重大のオルフェーヴル

2012 年 6 月 21 日 木曜日 投稿者:mituoka

 今週はいよいよ宝塚記念である

 衆目一致するところの最大の見所は、四冠馬オルフェーヴルの復活なるか?

 ドリームレースと呼ばれ、春のG1総決算の意味合いを持つこのレース

 しかし、私が競馬を見始めた1980年代中頃には、当時の名馬たち(ミスターシービー、シンボリルドルフ、ミホシンザン、サクラユタカオー等)の参戦が見られず、暮れの有馬記念と比べれば相当地味な感じが否めなかった

 しかし、1980年代後半から一転、ニッポーテイオー(写真)、タマモクロス、イナリワン、そしてオグリキャップ、メジロマックイーンらのスーパーホースが毎年相次いで参戦

 そしてあの、グラスワンダー対スペシャルウィークの名勝負(1999年)は同レースを真のG1に昇華させた

 そう、レースの「格」は参戦する馬の「格」に左右されるのだ

 見事復活すれば「名馬」、みたび惨敗ならば「過去の馬」のオルフェーヴル

 彼が沈めば、宝塚記念も沈む

 責任は重大だ

ニッポーテイオー(昨年9月に撮影)

猫たちの活躍が目立つ

2012 年 3 月 26 日 月曜日 投稿者:mituoka

 昨日、タレントの猫ひろしさんが見事、

 ロンドン五輪(男子マラソン)のカンボジア代表に選ばれましたが、

 活躍する猫は、ひろしさんだけではありません!

 土曜日の中山競馬場

 伝統の重賞レース 「日経賞」を制したのは、ネコパンチ (という名の馬です)

 12番人気(単勝167・1倍)のネコパンチはスタート直後から「大逃げ」を打つと、

 最後まで粘り切り、実力馬ルーラーシップらの猛追を抑えた

 ヒーローインタビューで江田照男ジョッキーが

  「ニャー!」 と 猫ひろしさんのギャグで喜びを爆発させれば、

 翌朝のスポーツ新聞各紙には

 「大波乱だニャー!

 「強烈!ネコパンチ

 「猫だまし?ネコパンチ大金星」 といった大見出しが躍った

 ネコパンチのオーナーは、このほかにも 「ネコヤッタネ」や「ネコグンダン」 等々、

 馬のくせに猫の名を持つサラブレッドを多数所有

 相当な猫好きに違いない (もちろん、馬好きにも違いない。きっと、いい人だな)

 そして、更に遡ること三日前、先週の金曜日

 我が家のネコグンダン(猫群団)の代表格 「ゴン太」が遂にメジャーデビュー!

 静岡新聞朝刊 にゴン太の写真と記事が掲載されたのです!
    【下の写真をご覧ください  ※クリックで拡大できます】

 いやぁ~実にめでたい・・・♪

 

 猫たちの活躍は、今後も続きます!

被災を乗り越えた「岩手の怪物」が死亡

2012 年 3 月 7 日 水曜日 投稿者:mituoka

 また競馬の話です(・・・ペコリ)

 90年代前半に岩手競馬で大活躍したトウケイニセイが死亡しました

 通算成績43戦39勝

 連続連体41戦は不滅の日本記録です(連体とは2着以内に入ること)

 その記録が遂にストップした95年のマイルCS南部杯

 トウケイニセイは3着に敗れるわけですが(1着はライブリマウント)、

 水沢競馬場は、異様な静寂に包まれたらしいです

 あのときトウケイニセイは9歳、ライブリマウントは5歳

 サラブレッドの競争能力は一般的に4~6歳が最盛期です

 年齢的なハンデ差は承知の上でも、地元ファンはニセイを信じていたのでしょう

 中央競馬でいえばシンザンのような、神格化された存在だったのだと思います

 競走馬を引退後、種牡馬となったトウケイニセイは2004年に種牡馬登録を抹消

 昨年3月、東日本大震災で馬主が被災し飼育が困難になるも、

 有志が「トウケイニセイ基金」を立ち上げ、トウケイニセイは無事に余生を過ごしていたとのこと

 文字通りの「弱肉強食」なサラブレッド社会において、彼はとても幸せな馬だったとも言えましょう

 80年代後半から90年代にかけて、岩手競馬は名馬の宝庫でした

 スイフトセイダイ、グレートホープ、モリユウプリンス

 そしてトウケイニセイ

 豪華過ぎる彼らの名を挙げていると、溜息が出てきます

 そして過ぎ去った、二度と帰らぬ青春時代へのノスタルジアも・・・

 いまのように中央競馬との交流が盛んな時代に生まれていたら、

 彼らはもっと注目を浴びていたはずです

写真はトウケイニセイの連続連体記録をストップしたライブリマウント

皐月賞での勝利インタビューが・・

2012 年 1 月 24 日 火曜日 投稿者:mituoka

 小島貞博調教師が死去した

 死因は明らかになっていないが、警察は自殺と見ているらしい

 小島貞博さんと言えば、なんと言っても「ミホノブルボン」

 ジョッキー時代の平成3年春、ミホノブルボンで皐月賞を勝ち、

 40歳にして初めてクラシック制覇の栄冠に輝いたときの勝利インタビューが印象深い

 直立不動で喜びを噛みしめ、

 調教師や馬主などの関係者への感謝の言葉を語り、

 涙を流しながらのインタビューだったように記憶する

 とても実直な人なんだろうな・・とテレビを見て感じた

 調教師に転向後も、中山大障害を勝つなど活躍していたが、

 最近、現在の厩舎経営に悩んでいたとのこと

 真面目すぎる性格が災いしたのだろうか

 ご冥福をお祈りします

良血にして希少 前途洋洋な「種牡馬」ルーラーシップ

2012 年 1 月 23 日 月曜日 投稿者:mituoka

 AJCC(アメリカン・ジョッキーズ・クラブ・カップ GⅡ)

 大方の予想通り、ルーラーシップとナカヤマナイトが1・2着

 共に実力馬で、長期休養明け2戦目という点も同じだったが、

 1歳年上のルーラーシップがナカヤマナイトに3馬身の差を付けた

 勝ったルーラーシップは父キングカメハメハ、母エアグルーヴという「超」良血馬

 ブラッド・スポーツと言われる競馬だが、

 強かった父母の仔でも未勝利のまま生涯を終える例も少なくなく、

 昨日の勝利で、3つめのGⅡタイトルを獲得したのだから素晴らしい

 しかし特筆すべきは、

 最近の活躍馬にしては珍しくサンデーサイレンスの血が混じっていないことだ

 とても希少な存在である

 ルーラーシップが今後GⅡホースからGⅠホースに脱皮しようがしまいが、

 種牡馬として大いに期待されること間違いなしだ

驚きの電話をいただいた

2012 年 1 月 20 日 金曜日 投稿者:mituoka

 昨日の午後5時過ぎ、

 「埼玉の後藤さん、というかたからお電話です」

 当事務所の事務員から電話を引き継いだ

 「ブログに掲載されているオグリキャップ像の写真をいただけませんか?」

 法律相談のお電話かと思いきや、まったく違う類のもの

 これが最初の驚きだったが、更なる驚きは

 「オグリキャップ像を制作した後藤です」 という言葉だった

 「!!

 昨年の7月3日に北海道新冠町において盛大な除幕式と共に公開されたオグリキャップ像

 その作者である彫刻家の後藤信夫さん、ご本人からの電話だった

 後藤さんはもちろん除幕式に参列したが、ご多忙なため、その後、北海道を訪れていない

 オグリ像をカメラに収めたが、あいにく除幕式当日は曇天だった

 晴天の下のオグリ像の写真を資料として保存したいため、インターネット等で探していたところ、私のブログが目にとまったという

 その道の「大家」でありながら、実に謙虚で物腰の柔らかいかただった

 生身のオグリキャップがこの世を去ったいま、わたしたちファンにとって、新冠町のオグリ像こそが「オグリキャップ」である

 つまり、いわばオグリの「生みの親」から電話をいただいたのだ

 これほどの喜びはない

 受話器を置いてからしばらくの間、ボーっとして仕事が手につかなかった・・(苦笑)

 ブログというツールに、

 そしてオグリキャップという名馬に、心から感謝する

名馬たちの汚名をそそぐ勝利 オルフェーヴル

2011 年 12 月 26 日 月曜日 投稿者:mituoka

 有馬記念はオルフェーヴルが優勝

 レースは「超」がつくスローペースで流れ、勝ちタイムは2分36秒

 21年前の有馬記念、オグリキャップの勝ちタイムは2分34秒2だったが、あのとき、一部の評論家・ファンから「レベルの低いレース」と揶揄された

 今年の有馬記念はそのときより更に1秒6も遅い

 オルフェーヴル・ブエナビスタ・アーネストリーなどの豪華メンバーが揃った、「レベルの高い」レースで掲示された「レベルの低い」勝ちタイム

 今年の天皇賞(秋)のような驚異のレコードタイムもたしかに素晴らしいが、昨日のような超スローペースの中、ピタリと折り合い、最後に末脚を爆発させることができる馬も、真の強者

 アーネストリー・ブエナビスタといった歴戦の古馬でさえスローペースに耐えきれず、鞍上との折り合いを欠きスタミナを消費していった過酷なレースにおいて、ただ一頭の3歳馬が見せた圧倒的な精神力

 タイムが遅い・・・などと、オルフェーヴルの勝利にケチを付ける者はいないだろう

 彼はオグリキャップの汚名を晴らすと同時に、20年前、あのダイユウサクに不覚を取った祖父メジロマックイーンの無念をも晴らした

 さあ、来年の目標は世界一!

 毛色と同じ、金色の未来が待っているはずだ

ジャパンカップ ブエナビスタの優勝

2011 年 11 月 28 日 月曜日 投稿者:mituoka

 まず、2着トーセンジョーダンは本当に力を付けている

 天皇賞が超ハイペース、今回がスローペース

 展開に左右されることなく、両GⅠで好走した

 これからも楽しみ

 3着~5着までは、人気薄の日本馬たちが占め、

 1番人気になった凱旋門賞馬デインドリームは6着

 デインドリームが弱かったわけじゃなく、日本馬が強かった

 そして、ブエナビスタ

 彼女は死んでいなかった

 先の天皇賞で苦杯をなめさせられたトーセンジョーダンとの一騎打ちを制し、

 日本一の実力を示した

 父スペシャルウィークは平成11年にジャパンカップを制しており、

 「父娘制覇」は史上初めて

 今度は、父が鼻差敗れた有馬記念を制すか?

 ブエナビスタにとって、その有馬記念が引退レースになるらしい

 そこには三冠馬オルフェーヴルが出走予定

 ジャパンカップの一叩きで復調するであろうヴィクトワールピサもいるし、

 ハイレベルな有馬記念になるだろう