日本保証の卑劣な請求に注意してください
2012 年 11 月 13 日 火曜日 投稿者:mituoka最後の取引(借入または返済)から5年以上経過すれば、原則として借金は消えてなくなります(時効消滅)。
しかし、5年を経過したからといって、うっかり『債務承認』をしてしまうと、借金がいわば復活してしまいます。
債務の承認とは、「わかった、分割で少しづつ支払っていくよ」と相手方に言ってしまった場合などが当たります。
Aさんが武富士に対して、最後に支払いをしたのは10年以上前のことでした。
今年10月10日、日本保証(武富士から引き継いだ)がいきなりAさん宅を訪問。
「一括で支払ってくれ」
「とても無理です」
「今週中に一部でもいいから支払ってくれ。そうすれば、今後の支払いに相談に乗る」
「10年もほおっておいて今さら何を・・・。支払うつもりはありません」
しかし
「支払わないのなら、家族や会社に連絡をする!」 と言ってきました。
(こんなのはもう、ヤミ金の手法です。呆れてモノが言えません)
Aさんは怖くなり、
「わかりました、少しだけ入金します」 と返答してしまいました。
そして10月12日、借金の一部(2,000円)を振込みました。
10月16日、日本保証はAさんに電話で
「毎月4~5万円を払ってくれるんなら、相談に乗るよ」と言ってきました。
「無理です」
話は決別しました。
その後しばらく連絡は途切れていましたが、11月7日、日本保証はAさんを提訴しました(約53万円の支払いを求めています)。
「債権が復活した!」
日本保証は、大威張りで提訴したのでしょう。
だけど・・・
この一連の流れ(訪問~提訴)を振り返ってみると、あまりに手際が良すぎます。
明らかに、提訴できる条件をクリアする(Aさんの時効援用権を消滅させる)ための訪問、そして「強迫」だったと思います。
債務の承認,支払い等が上記のような債権者の卑劣な強迫等により行われた場合は,債務承認行為を取り消し又は無効にする等の手段により、時効消滅の効果を失うことはないと考えます(平成13年3月13日福岡地裁判決参照)。
私はAさんの訴訟代理人となりました。
裁判の中で日本保証と争っていくことになります。
10月10日の、Aさんと日本保証との間で交わされた会話が録音されているわけではないので、強迫があったことを立証するに骨が折れるかもしれません。
簡単な裁判ではないでしょうが、頑張ります。
みなさん、万が一、日本保証から請求があったら、
安易に支払うことはせず、まずはお近くの専門家にご相談ください。
無料電話相談フリーダイヤル ☎ 0120-714-316 債務整理・過払い請求の【司法書士法人 静岡】