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ようやく脇が開いた

2014 年 8 月 20 日 水曜日 投稿者:mituoka

入院中は毎日、朝から晩まで高校野球をテレビ観戦

ネットもつながりにくい環境だったし(そもそもPC持ち込み禁止)、テレビの重宝さを再認識しました

 

さて・・・

久しぶりにじっくり見た高校野球

 

ひと昔前と比べ、打者が構えが大きく変化していることに気づきました

脇(右打者ならば右わき)を大きく開けて構えているバッターの、なんと多いこと!

 

いや~すばらしい!

日本野球もようやくアメリカのレベルに追い付いてきました

 

長い間、日本野球の指導者たちは念仏のように「脇を締めろ!」と唱えていました

YouTubeあたりで昔の甲子園の試合を見てみてください

どの選手も、あきれるほどに脇を締めることに固執していて、窮屈な打撃に終始しています

 

 

手前みそで恐縮ですが・・・・

僕は村上豊氏の名著「科学する野球」シリーズに影響され、30年以上前から「脇を開ける」ことを実践していた変人でした

 

おいおい、てめー!大リーガーのモノマネなんかしても打てねーぞ!

相手ベンチからはもちろん、ときには味方ベンチからも、そんなたぐいのヤジが飛んできました

 

最近の高校球児は(村上豊氏ではなく)きっとイチロー選手の影響を受けている(ただ単にモノマネをしている)ものと思われます

しかし、とにもかくにも理にかなったフォームを身につけたことは日本野球のレベルアップにつながることでしょう

(どうしてそれが理にかなっているかは『科学する野球』をお読みください)

 

今日の第3試合には熊本県代表の城北高校が登場します

さすがにもうテレビ観戦はできませんが、城北高校を応援しています

 

 

進化する高校野球 ~科学する野球~

2010 年 8 月 17 日 火曜日 投稿者:mituoka

夏の全国高校野球3回戦で惜しくも敗れ去った遊学館(石川)の選手たちは右ひじを浮かせ、脇を開けて、バットを構えていた(右バッターの場合)

まるでメジャーリーガーのような打撃フォーム

日本の野球少年たちは、長年に渡り、「脇を締めろ」と教えられてきた

しかし、「脇を締める」理由については、説明を受けたことがない

それは指導者たちが、「なぜ締めるか?」について確たる回答を持ちあわせていないからだ

私が学生時代に読み漁った「科学する野球」という本は、日本野球界に蔓延する間違った常識をことごとく否定して、実に合理的な野球理論を展開していた

遊学館の選手たちが実践している打撃フォームは、まさに「科学する野球」が提唱していたものだ

※「脇を開ける」理由については名著「科学する野球」をお読みいただきたい

また、滋賀県代表・北大津高校の監督は、「ノースリー(0-3)の場合、ストライクが来たら必ず打て!」と指導しているらしい

これもまた、「非常識」な教えである

たしかに、今大会の北大津高校を見ていると、ノースリーからエンドランを敢行するシーンが何回もあった

日本野球の「常識」では、ノースリーは「待て(見逃せ)」を意味してきた

古い話になって恐縮だが、忘れもしない、20年前の慶応大学との練習試合

私は「7番ショート」で出場

たしか第2打席

ノースリーからの甘いストレートを狙い打ち、ライト前ヒットを放った

会心の一打だったが、試合後のミーティングで

「結果がよければいい、という問題ではない!学生野球においては、ノースリーから打ちに行くなんてあり得ない、絶対にやっちゃダメだ!」と叱られた

しかし、「ノースリー」は、投手側からすれば絶体絶命のピンチ

必ずストライクを取りに来るもので、甘くなる可能性が最も高いカウント

甘い球を、易々と見逃す道理はない

逆に、ノースリーから見逃す理由を教えてもらいたい、と思ったものだ

(だが、指導者たちもまた、そのまた指導者たちによって洗脳された被害者である。私は、情熱を持って若者に接する指導者たちを、無条件に尊敬している)

「脇を締めろ」 が 「脇を開けろ」へ

「重心を低く」 が 「重心を高く」へ

WBCを連覇し、メジャーで活躍する選手を毎年数多く輩出している日本野球の躍進は、学生野球の指導者たちの進化に起因していると感じた