コラム
「とんぼ」に秘めた思い 清原の反骨心
2008/10/02
大抵の若者の例に漏れず、東京に憧れ続けた私は高校卒業と同時に上京しました。浪人生・大学生・プー太郎・社会人と、姿を変えつつも11年間を東京で過ごしました。第一志望の大学受験に失敗し、入学した大学は中退、27歳のとき父の薦めで志した司法書士試験にも合格することなく、平成7年の大晦日に故郷静岡に戻ってきました。俺は東京で何をしていたのだろう、何を得たのだろう、負け犬のまま故郷に帰るのか・・・静岡への車中、カセットテープで大好きな「とんぼ」を聴きながら泣けてきました。
死にたいくらいに憧れた東京のバカヤローが 知らん顔して黙ったまま突っ立てる・・・
1985年のドラフト会議、憧れの東京(巨人)に裏切られ西武ライオンズに入団した清原は、大打者に成長し30歳のとき遂に夢を実現した。しかし、再度東京の裏切りに泣く。放り出されて故郷大阪(オリックス)に骨を埋めた。清原が「とんぼ」を愛する理由がそこにあると思います。最後の勇姿が、全く似合ってなかったジャイアンツのユニフォーム姿じゃなくて良かった。
41歳、社会人としては若すぎる年齢です。人生はまだまだこれから。清原選手、取りあえずはお疲れさまでした。