コラム
債務整理の現場から③ ～他人の借金の返済～
2008/08/11
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依頼者は静岡市に住む２０代女性。いわゆる出会い系サイトで知り合った男性にだまされ、消費者金融３社のカードを作り、それらをその男性に渡しました。男性はカードで借金を重ね、返済することができなくなりましたが、カード名義人である依頼者のもとへ各社から督促状が届きました。困った挙句、私に相談したというケースです。
まず、他人に渡したカードでの借金は、消費者金融に対しては自ら借金をしたことと同じ扱いとなってしまいます。本来ならば毎月６万円ほどの返済をしていくはずでしたが、各社と交渉し、毎月の返済額を抑え、利息もカットしました。返済額は毎月２万円ほどになりました。
そして、問題は依頼者をだました男に対する処置です。３社のうちの１社に対する調査により、その男性の居場所が判明。沼津市に住む男でした。依頼者はその住所さえ知らされていない状態だったのです。まず沼津市のその住所へ訪ねてみましたが不在であったので、すぐに私に連絡するようにと書いた名刺とメモを残しました。数日後、男から連絡がありました。この男に事務所に来てもらい、女性に対して毎月お金を返していくことを約束させ和解書を作りました。私に対してはとても従順で素直な人物に思えましたが、依頼者に対する行為は許せるものではありません。
