コラム
オグリキャップが東京競馬場に戻ってくる
2008/10/17
来月の9日、東京都府中市にある東京競馬場にオグリキャップがやっています。もちろん、レースを走るわけではありませんが、パドックなどで公開されるといいます。種牡馬を引退し、現在はのんびり余生を過ごしている名馬が、競馬場に帰ってくることなど滅多にありません。引退から20年近くが経ちますが、今でもオグリはファンの熱い思いを背負っているのです。
彼との思い出は尽きません。私の青春時代をあっという間に、しかし強烈な印象を残して走り去っていったオグリキャップ。府中の東京競馬場でもたくさんの名勝負を見せてくれましたが、89年(平成元年)のジャパンカップは凄かった。その一週前のマイルチャンピオンシップから連闘で臨むという異例の(というより無茶苦茶な)ローテーションでしたが、疲労を心配する声をよそに世界の一流馬相手に世界レコードの2着。先行するホーリックスに首差だけ届かなかったですが、私が競馬を見て涙を流したのはあれが初めてでした。
オグリは私に教えてくれたのです。
「いいかい、どんな困難な状況でも決して諦めてはいけないよ、弱音を吐いてはいけないよ」
親友オグリ(私が勝手にそう決め付けています)との久々の対面。さあ、どんな言葉をかけましょうか。オグリに会ったら私は号泣してしまいそうで怖いです。現在はガンと闘病しているオグリ。
もしかしたら、これが最後の別れになるかもしれない。
しっかりと、オグリを目に焼き付けてきたいと思っています。