コラム
消費者金融業界、変わらぬ身勝手な体質
2008/11/13
Aさんの債務整理を受任しています。テレビCMでお馴染みの消費者金融大手 T社に残債として80万円ほどがありましたが、引き直し計算の結果11万5147円にまで減っていることが判明。いつものことながら、T社が如何に暴利を貪ってきたかが判明したのでありますが、私としては「3,200円×35回、3,147円×1回」の分割返済の和解案を提示しました。
本日、T社担当者から電話がありました。
担当者「5,000円×24回でお願いします」
私「は?それでは総額が12万円になります。元本だけの分割返済でお願いします」
担当者「当社といたしましてもAさんが中途で破綻した場合のリスクを背負います。ですから回数はできるだけ少なく、総額は多く、という方針なのです」
私「毎月の支払い額が多くなればAさんが破綻する可能性はより高まりますよ。おたくも損しますよ」
担当者「ですから、いわば保険として支払い額を多くしてもらいたいのです」
私「そんな和解はできません」
いつまで経ってもラチが開きませんでした・・・。生命保険に強制加入させ、債務者の命と引き換えに利益を得ようとしていた恐ろしいほどに身勝手な消費者金融業界の体質を変えるために貸金業法等の改正が行われグレーゾーン金利撤廃の道が開かれたはず。
法律が改正され、金利が下がっても、消費者金融業界の体質が変わらなければ多重債務問題はこの世から消滅しません。