コラム
債務整理報酬についての悩み 他
2008/07/10
北海道洞爺湖サミットが終了。このサミットの最大の焦点である2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を半減させる目標について「気候変動枠組み条約(UNFCCC)の全締約国と共有し、採択を求める」ことで合意。食糧問題についても「世界の食料安全保障に関する首脳声明」の中で、国際的な備蓄管理システム構築の検討を進めることなどを盛り込み、貧困国の食糧安定供給に主要国が協調して取り組む姿勢を明確にした。一応の成果を残したといえるかもしれません。
話は少し変わりますが、当事務所の扱う業務の中で「債務整理」があります。借金問題に悩む方々をその苦しみから解放してさしあげる一方、多重債務者から報酬をいただく。「債務整理で儲けることについて、あなたはどう思うか?」といった皮肉に満ちたご質問を受けることがある。残念ながら私を含め、この質問に胸を張って答えることのできる司法書士・弁護士はいないはず。お金に苦しむ依頼者からお金をもらう。法律家にはその社会的要請として「ボランティア」的役割があることを承知する。私はこの業界における一般的基準よりも廉価なサービスを提供しているつもりだが、それでもときどき自問自答する。「この価格が正当なのか?」 答えはなかなかみつかりません。しかし、債務整理という仕事を続ける以上、私は今後もベンツ等の高級外車を購入しないと決めている。国産で充分。最低限の身だしなみには気を使うが、キラキラしたブランド物で身を固めたりもしない。
サミットにおいて、各国首脳は豪勢な食事に舌鼓を打ちながら食糧危機について論じていた。照明が燦燦と輝き、エコにはほど遠い豪華なホテルで環境問題を話し合っていた。彼らに任せておいて本当に大丈夫なのでしょうか。